体の表面には様々な物質が分泌されて出てきます。主な分泌腺は汗腺と皮脂腺で、汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺があります。エクリン腺は体温調節のためにあり、主に水分を出すことで体温を下げます。成分も水が中心で体臭とはあまり関係ありません。もう一つのアポクリン腺は脂質やタンパク質を毛穴の中に分泌する腺で、脇の下や下腹部などに多く存在します。分泌物が皮膚の常在菌によってニオイを発する物質に変化することで、体臭の原因になると言われています。
皮脂腺は文字通り皮脂を分泌する腺で、アポクリン腺と同様に毛穴の中に分泌物を出します。毛髪や皮膚の保湿・保護の作用があると考えられていて、皮膚の常在菌によって体臭の原因となります。このように体のニオイは、アポクリン腺や皮脂腺からの分泌物、そして皮膚の常在菌が複雑に絡み合い、さらに加齢による分泌物の成分変化も加わることで、1人1人異なる体臭となります。